熱脱着装置についての疑問点
1 環境分析など低濃度分析に適しており
一般の品質管理など、濃度の高い場合には適さない。
大気、水質などの法律改正に便乗して登場してきた為の誤解です。
2 一度設置すれば、簡単に動かせない。
地震対策用固定金具を外せば、簡単に取り外せ、手打ちの注入ができます。
3 気体や液体などで水分が多く含まれる試料では、サンプリングやクライオトラップにおいて 問題が発生する。
特に水溶液のパージアンドトラップでは工夫がされております。
また熱脱着工程において、余分な水分を除去するパージ工程があります。
4 熱脱着の際、キャリヤー流量の制御はうまくいくか
GCに搭載されている流量コントロールをそのまま活用します。
5 気体や液体のサンプリングにおいて吸着剤への吸着はうまくいくか
各成分のBreak Through Volume Chartを参照します。
6 低沸点物(bp 300℃)なら問題ないが、高沸点物には適さない。
bp 460℃まで可能です。
7 定性には使えるが、定量には無理である。
7−1
吸着剤からすべて熱脱着できないのでは。
各成分のBreak Through Volume Chart を参照します。
7−2
メモリーがあり、次ぎのサンプルを分析する際コンディショニングに時間がかかるのでは
Auto Samplerによる注入と同じ単純な流路なので必要はない。
7−3
クライオトラップで確実にトラップできないのでは
bp 80℃以上は室温〜−70℃の冷却
bp 80℃以下は−70℃〜−180℃の冷却で完全にトラップします。
7−4
ニードルで吸着が起こるのでは
Inj TempをDesorb Temp に対して +0℃〜−20℃に設定します